【カメラ初心者必見】一眼カメラを買ったらいちばん最初に選ぶべきレンズは?
カメラ初心者さんの多くは、カメラ本体とレンズがセットになったレンズキットを買う人が多いのではないでしょうか。ボディとレンズを別々に購入するよりも安く、写真をはじめるにはとてもお手軽ですから。
しかし、レンズキットに付属されているレンズはあまり性能がいいものとは言えないとよく聞きます。描写力が低く写りがいまいちだったり、ボケ感も少なかったり……。
やはり一眼カメラを買うからにはきれいなボケ感を味わいたいはず。もちろん、メーカーによってはとても描写力の高いキットレンズもあります。
カメラは決して安い買い物ではありません。せっかく高いお金を払って一眼カメラを買うなら、一眼ならではのきれいでとろけるようなボケ感を味わえる写真を楽しみたいですよね。
この記事では、デジタル一眼カメラの購入を検討するカメラ初心者のために、いちばん最初に選ぶとよいおすすめのレンズについて解説します。
最初に買うなら単焦点レンズがおすすめ
たいていのメーカーでは、レンズキットに付けるのは比較的安価なレンズです。そしてだ付属されているのは標準ズームレンズであることがほとんど。
ズームレンズはどんなシチュエーションでも使える便利なレンズですが、人によっては満足できる写りは期待できないこともあります(メーカーによってはいい写りをするレンズも)。
そのため、最初にキットレンズを選ぶのはおすすめしません。
もちろん、人によってはそれでも十分かもしれません。ですが、一眼カメラを買うということは、スマホやコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の写りに満足できず、もっときれいな一眼ならではの背景ボケのある写真を撮りたいからではないでしょうか。
いちばん最初に選んぶべきカメラのレンズは、単焦点レンズです。
単焦点レンズとは、簡単に言えば焦点距離(画角)が固定されている、ズームできないレンズのこと。ズームできないと聞くと、不便だったり使いにくい印象を受けるかもしれません。
たしかにぼくも最初はそう思いました。ですが調べていくと、メリットもたくさんあることがわかりました。むしろ「単焦点レンズのほうがいいのでは」と思いました。
なぜ単焦点レンズを選ぶといいのか?
単焦点レンズは、ズームレンズよりもボケ感のある写真が撮れます。それから、やはり描写力が高く写りがいいです。
それから単焦点レンズは、ズームレンズよりもたくさんの光を取り込めるものが多く、暗い場所での撮影や夜景を撮るのに強いというメリットもあります。
そして、画角が固定された単焦点レンズで撮影することで、写真の上達にも繋がります。
ズームができないので、自分で考え、工夫して撮影するようになるからです。自分が思い描く写真が撮ろうと試行錯誤していくなかで、自然と技術が身に付いてきます。
ズームレンズだと工夫せず、ズームに頼ってしまいます。
なんとなくズームして撮っていると、いま自分は何mmの焦点距離で撮影しているのか、あまり意識できなります。つまり、レンズの撮れる広さ(焦点距離)で、どんな写真が撮れるのか学べないということ。
写真を上達するためには、このレンズの画角でどんな写真が撮れるのか、どんな距離感で撮れるのかを理解しておくことがとても重要です。
そのため、初心者こそズームに頼らず撮影して適した画角を理解することが大切になります。
単焦点レンズだと被写体が近かったり遠かったりしたとき、自らが移動してベストな構図を見つけえようしますから、自然と画角の感覚が養われます。
以上のことから、最初の一本として最適なのは単焦点レンズです。
そもそもズーム機能はあまり必要じゃないのでは?
そもそもあまりズームは必要じゃないのでは、と個人的に思います。スマホで撮影するときにズームを使う人ってあまりいないのではないでしょうか。
ほとんどの人がズームしないで撮影しているはずです。
ぼく自身もズームを使うことってほとんどありません。だから「基本的にズームは必要じゃないのでは」と思うんです。
もちろん場合によってはズームが必要になることもあります。
たとえば、動物園で離れた場所にいる動物たちを撮るときなんかはズームあったほうがいいでしょう。
ですから自分がどんな写真を撮りたいかによっても、最初に選ぶレンズは変わります。
写真を撮る人によって選ぶべきレンズがあり、今回紹介するレンズが正解とも限らないのです。
撮りたい被写体と写真で表現したいテーマが明確に決まっているなら、それに合った焦点距離を選ぶのがベストでしょう。
しかし、もし撮りたい被写体が決まっていないなら、焦点距離50mmの標準単焦点レンズを選ぶことをおすすめします。
最初の一本は50mm標準単焦点レンズがおすすめ!
単焦点レンズの中でも標準レンズと呼ばれる「焦点距離50mm(35mm換算)のレンズ」が、最初の一本としておすすめです。
この焦点距離で写し出される画角(写る範囲)は、人間の目で見える景色に近いのでカメラ初心者にも扱いやすいと言われています。
望遠や広角のレンズは撮り方を知れば、非常によい写真が撮れます。ですが普段見ている景色とあまりに違いすぎるので、初心者にとっては扱いづらいです。
そのため、最初の一本として50mmの単焦点レンズを選ぶことをおすすめします。
50mmの焦点距離は、あらゆるレンズの基準になる焦点距離で、カメラの練習として最初に身につけたい画角です。
50mmで撮ることで、自分が思い描く写真に何が足りないのかが見えてくる、というメリットもあります。
もっと被写体にフォーカスした写真が撮りたいのか、それとも、もっと広く壮大な世界観のある写真が撮りたいのか、進むべき方向性が定まってくるのです。
50mmを基準にもっと広角で撮りたいと思えば、24mmや28mmなど広角レンズを買い足す。反対にもっと被写体に際立たせたいから85mmや100mmなどの望遠レンズを購入すればいいのです。
そのように写真でどんな表現をしたいかという方向性がわかると、その後の写真ライフがもっと楽しくなります。
まずは最初の一本に、50mmの単焦点レンズを手に取ってみてください。
35mm単焦点レンズという選択もあり
35mm(35mm換算)はレンズの分類では広角レンズの入り口にあたるレンズです。人の見た目に近い50mmに比べて、その周辺も一緒に切り取ることができます。
35mmの焦点距離は、気になるものを周りの風景まで入れて表現できる面白さがあります。しかしその分、50mmに比べて余計なものが入りやすくなるので、構図は少し気をつける必要が……。
35mmの単焦点レンズが一本あれば、なんでも撮れます。
50mmに比べて広角寄りなので、風景を撮影するのにもぴったりですし、スナップやポートレートを撮るのにも使いやすいです。
35mmという焦点距離はさまざまなシチュエーションで使える万能なレンズと言えます。
でもやっぱり個人的には50mmのレンズをおすすめしたいですね。
50mmのレンズは35mmに比べて望遠寄りで画角が狭くなる分、余計なものが写らなく、被写体を魅力的に撮れますから。
写真上達の近道はたくさんの撮ること
単焦点レンズはズームができない不便さはありますが、たくさんの光を取り込めるというメリットを活かすことで、美しい作品を撮影できます。写真を撮る上で光の量はとても大事な要素です。
繰り返しになりますが、単焦点レンズはズームができません。でもそれは決してデメリットではありません。
ズームできないという制約のなかで写真を撮ることで、ベストポジションの探し方や質感表現といった写真の勉強につながるからです。
ズームができないならできないで、自分で動いて被写体との距離感をはかって構図を決めていきます。そうやって撮影を繰り返していくことで、写真の画角や遠近感を自分の感覚として掴むことができるようになります。
ズームレンズで撮影するより確実に写真が上達するはずです。おまけに限定的な状況で撮影するほうが面白い構図に出会えたりもします。
なので、ズームがあったほうが便利だろうなと思って、いちばん最初にズームレンズを買う必要ありません。
もちろん、「ズームレンズは良くない」と言っているわけではありません。
それよりも50mmの単焦点レンズを選んだほうが写真が上達するし、撮る楽しさを味わえるということです。単焦点レンズを使うと写真がうまくなったような気分になったりします。
描写力の高さや一眼カメラならではのボケ感を味わえるので。思い込みだったとしても、うまくなった気分になるだけで撮影意欲も増しますし、写真を撮ること自体が楽しくなります。
そうなると撮影回数も増え、徐々に写真が上達していくはずです。やはり何事もたくさんの経験を積むことで上達していくものですよね。
カメラは知識も大事ですが、それ以上に経験や技術も重要です。
カメラの購入を検討しているカメラ初心者さんは、最初の一本に50mmの単焦点レンズを選ぶといいでしょう。